インパチエンスを育てる
【2023年5月17日】
ピートバンを使用した好光性種子の発芽率が思ったよりも高かったことに気をよくして、今回は安価な酸度無調整のピートモスを使い、インパチエンスを発芽させてみることにしました。


小袋の中の種はとても小さく、ピンセットでつかむのも難しいほどです。


乾燥したピートモスに水を十分にしみこませてからセルトレーに詰め込みます。


種を湿ったピートモスの上に2粒または3粒ずつそっと乗せ、上から霧吹きで水をたっぷりとかけて種とピートモスをなじませ、底面給水で室内の明るい窓辺に置きました。


【2023年5月20日】
種まきから3日目。種の尖った側から白い根のようなものが出てきました。


【2023年5月31日】
種まきから14日目。肉眼でも発芽が確認できるようになりました。


殻から出ている緑の部分は子葉でしょうか。


種が二つに割れ、二枚の子葉になるようです。


【2023年6月2日】
種まきから16日目。成長が遅いのでひっくり返してみるとこの通り。根の先端が土に触れているところで茶色く変色し、土に潜ることなく成長が止まっていました。改めて二日前の写真を振り返ってみると、他の苗でも同様の状況でした。酸度無調整のピートモスを単体で使用したため、酸度が強すぎて根が枯れてしまったことが原因だと思われます。確認のため、他の植物の発芽で実績のあるピートバンに、新しい種を蒔いてみるつもりです。
5月17日からの種まきの記録は、これで終了します。


【2023年6月3日】
種まきから0日目。新たに種を購入し、ピートバンに蒔きました。せっかくなので、好光性種子の覆土の有無による発芽率等のの違いを観察することにしました。
ピートバンの左側には浅い穴をあけて種を入れて土を寄せて覆土。右側には土の上に種を乗せてただけ。どちらも種の数は30粒ほどです。


【2023年6月7日】
種まきから4日目。右側の、覆土しない種から白いものが出てきました。


根が出てきたようです。根が土の中に潜ってくれるか見守りたいと思います。


【2023年6月10日】
種まきから7日目。子葉が出てきました。見た目では、覆土しないほうが発芽率が良いように見えますが、もうしばらく観察してみないとわかりません。


まずは覆土有りのほうです。根がしっかり土に潜っているため、茎が倒れることなくしっかり上を向いて伸びています。小さな窪みの中に種を蒔いたので、種の向きにあまり左右されずに、根が地中に潜ることが出来たのでしょう。


子葉の展開はもうすぐです。


こちらは覆土しないほうです。発芽率は高そうです。


すでに子葉が展開している苗がありました。しかし中には根が地中に潜れずに露出している苗もありました。この苗は最終的には枯れてしまうでしょう。覆土しない場合には、種を蒔いた時の向きによってはこのような状態になってしまうのは仕方がありません。


【2023年6月14日】
種まきから11日目。左の覆土ありも右の覆土なしもどちらも発芽率が上がってきました。


覆土したほうです。茎がまっすぐ上を向いてしっかり根付いています。


こちらは覆土なしです。覆土ありと比べると発芽率は高いですが、根が土の中へ潜らずに表面を這っています。実験ですから鉢上げまでこのまま成長を見届けたいと思います。


【2023年6月22日】
種まきから19日目。御覧の通り発芽率が高くなりました。子葉が大きくなり本葉も出てきました。


こちらは覆土ありです。発芽率は8割以上になりました。茎がぐらつくことなく元気に直立しています。


一方、こちらは覆土なしです。発芽率は9割ほどですが、茎が曲がったり、根元から倒れてしまっている苗が見られます。ペチュニアのようなまっすぐに伸びた太い根ではなく、ひょろひょろと長い細い根なので、自立するのは難しいようです。


【2023年6月27日】
種まきから24日目。苗が混雑してきましたので、ポリポットに植え替えることにしました。


成長の早いものでは本葉が4枚になりました。本葉の周囲には小さなトゲのようなものがありました。


2.5号ポットにダークピート60%配合のポット育苗培土を入れ、十分に湿らせてから植え替えをしました。根が細くて弱いので、根を切らないように土ごと指でつまんで移植しました。覆土ありと覆土なしとでは、作業のしやすさに大きな差はありませんでした。


全部で30ポット作りました。


【2023年7月6日】
種まきから33日目。本葉が大きくなり枚数も増えました。曇りの日が多くインパチエンスの生育環境に適した日が多かったせいか、枯れてしまった株もなく目立った生育のバラツキも見られません。


【2023年7月27日】
種まきから54日目。ゆっくりですが着実に大きくなっています。特に中央に配置してある苗の葉と草丈が大きくなっているようです。陰になりやすい中央部は、光を求めて上や横へ伸びるためにエネルギーを使っているのでしょう。


外周に配置した苗で開花が近い蕾を見つけました。ツリフネソウ属に見られる長い距が伸びていますね。猛暑を避けて定植したいのですが、いつになることやら。


【2023年8月2日】
種まきから60日目。続々と開花を始めています。茎が間延びしたので切り戻しを行い、一部をプランターに定植することにしました。


切り戻す前に花の色を数えてみると、6種類ありました。まだ開花していない株があるので、もっと多いかもしれません。


草花用培養土に赤玉土を混ぜた土に、株間隔10〜15cmで定植しました。暑さが和らぐまで明るい日陰で管理することにします。


【2023年8月31日】
種まきから89日目。日中はまだ暑いですが、朝晩は涼しさを感じるようになりました。直射日光を避けてカーポートの屋根の下で管理していたのですが、太陽の軌道が変わって直射日光が当たり、葉が変形してしまいました。


定植を予定していた花壇に直射日光が当たる時間が短くなったので、残りのポット苗を移植しました。ツマグロヒョウモンの幼虫に葉を食べられてしまった株もありますが、問題ないでしょう。


【2023年10月8日】
種まきから127日目。花は咲いていますが、株の成長が遅く樹形が乱れているように感じます。9月の残暑が厳しかったためでしょうか。


こちらはプランターで育てていた株を、9月20日に花壇へ移植したものです。移植時に切り戻しをしたので花はありませんが、葉はたくさんあります。今後、花は咲くのでしょうか。


【2023年10月22日】
種まきから141日目。花の少ない季節ですが、日陰の花壇を彩っています。花色のパリエーションが豊富なのもうれしいですね。やはり平均気温が低めのほうが花数が多く、花持ちも良好のようです。


【2023年12月2日】
種まきから182日目。ついに花が寒さで枯れてしまいました。今朝の甲府の最低気温は-0.7℃。先週から5℃を下回る日が続いていたのにもかかわらず枯れずにいたのですが、さすがに氷点下では無理でした。可愛そうですが処分することにしました。


処分前に種を観察します。種は中央部が膨らんだサヤの中に入っています。


サヤの成長順に右から並べてみました。ホウセンカと同じツリフネソウ科インパチエンス属なので、サヤの形が似ていますね。ということは、指でサヤを押すと・・・。


思った通り、サヤが変形し中からタネが飛び出しました。それもホウセンカより力強く弾けました。


サヤは5枚に分割されています。復元力は強く、まっすぐ延ばしてもすぐに丸くなってしまいます。


直射日光と高温に弱いため、甲府盆地の屋外で夏越しさせるためには工夫が必要だと感じました。しかし、色がカラフルで晩秋まで長く花を楽しむことができるのは魅力的なので、来年も育ててみるかもしれません。