ノジスミレとヒメスミレを自家採種で育てる
春になると家の庭に咲くノジスミレとヒメスミレ。成長を観察する目的で、種から育ててみることにしました。ちなみにどちらの種も閉鎖花から採りました。

ノジスミレです。庭のあちこちで見られます。


ヒメスミレです。こちらも庭のあちこちで見られます。砂利の隙間で見ることが多いです。


【2023年10月14日】
ピートバンに窪みを作り、種を複数個まとめて置きました。左6列がノジスミレ、右2列がヒメスミレです。今回は自家採種したビオラと同じ日に蒔きました。


【2023年10月26日】
種まきから12日目。白い根が出ています。発芽が始まったようです。同じ日に蒔いた自家採種したビオラは、すでに子葉が展開しているので、それと比べて成長が遅いです。


【2023年11月3日】
種まきから20日目。子葉が展開を始めました。ノジスミレ(左6列)よりもヒメスミレ(右2列)の方が少し成長が早いようです。


【2023年11月7日】
種まきから24日目。ノジスミレ(左6列)の子葉が続々と展開してきました。子葉の大きさはまだヒメスミレ(右2列)のほうが大きいですが、間もなく追いつくことでしょう。


ノジスミレの様子です。発芽は揃っているようです。


ヒメスミレの様子です。子葉の間から本葉が出始めた苗もあります。


【2023年11月21日】
種まきから38日目。ノジスミレ(左)もヒメスミレ(右)もどちらも本葉が1〜2枚出てきました。


ノジスミレの本葉です。浅い腎形という感じでしょうか。形状では園芸種のパンジーやビオラと似ています。


ヒメスミレの本葉です。こちらは心形に近いです。子葉ではノジスミレとヒメスミレの区別がつきませんが、本葉が出ると区別がつきますね。


本葉が大きな苗を選んで、2.5号ポットに移植しました。上の10ポットがノジスミレ、下の10ポットがヒメスミレです。


【2023年12月23日】
種まきから70日目。ポットに移植してからひと月近くになりますが大きくならず、枯れ始めているものもあります。親株である庭の同種のスミレでも、冬になると地上部が枯れ、春になると芽を出すので、芽出しを信じて春まで待つことにします。


【2024年3月11日】
寒の戻りが一段落し、春が近づいていると感じます。上の10ポットがヒメスミレ、下の10ポットがノジスミレですが、結局地上部が残ったのがヒメスミレの2ポットだけで、ノジスミレは全滅です。根は生きているのではと地上部のないポットの土の中を調べたところ、全て根がなくなっていました。どうやらパンジーやビオラと同じ育て方ではうまくいかないようです。
春咲きの山野草を育てるように、春に取り蒔きをして、十分に株を成長させてから夏越し、そして翌年咲かせる方が、失敗がないのかもしれません。


生き残ったヒメスミレを、一回り大きなプラ鉢に植え替えました。用土は、赤玉土、鹿沼土、桐生砂の混合としました。


【2024年4月29日】
出てくるのは閉鎖花ばかりで、花芽は見当たりません。庭のあちこちから出ているヒメスミレではずいぶん前に花が終わり、今は閉鎖花ばかりになっています。おそらく花をつける早春までに、株の成長が間に合わなかったのでしょう。春に種まきをして、早めに株を成長させていれば、翌春に花を見ることができるのかもしれません。