ブルーサルビアを育てる
【2023年5月1日】
好光性種子の発芽に挑戦することにしました。今回蒔くのはブルーサルビアです。


小さな袋の中に、ゴマ粒のような種が入っていました。小さすぎてピンセットで一粒ずつつまんで蒔くのは難しそうです。


好光性種子の発芽には光が必要なため、種まきでは土の表面近くに浅く蒔く必要があります。しかし種が小さい場合、ジョウロによる水やりで種が流れてしまう恐れがあるため、底面給水と霧吹きによる水やりが安全でしょう。いろいろ考えた挙句、最初なので教科書通り市販のピートバンを使うことにしました。


湿らせたピートパンに浅く筋を入れ、種を少しずつこぼしながら蒔き、埋め戻しました。最後に上から霧吹きを使って水をかけ、室内の明るい窓辺に置きました。


【2023年5月7日】
種まきから5日目。昨日は、数か所で発芽していただけでしたが、今朝見たらこんな感じ。


袋に記載されている発芽までの日数は10〜15日ですから、かなり早いです。


【2023年5月10日】
種まきから9日目。定性的な表現になりますが、発芽率はかなり高いです。発芽率が高くなった要因は以下だと思います。
1.ピートバンに蒔くことで、土の水分量が安定的に保持された。
2.室内の明るい窓辺に置くことで、種に十分に光があたり、地温が上がり、昼夜の温度差が少なくなった。


サルビアの子葉は角の取れた等脚台形です。かなり窮屈なので、本葉が出始めたら早めに間引きをしたほうがよさそうです。


【2023年5月17日】
種まきから16日目。子葉が大きくなり、本葉が出始めました。


本葉は楕円形で対生しています。


【2023年5月19日】
種まきから18日目。ピートバンからポリポットに移植することにしました。今回は、ダークピート60%配合のポット育苗培土を使いました。税込み1680円と高価です。



苗を1本ずつ手やピンセットで移植すると根や茎を傷めて枯れてしまう恐れがあるので、今回は手で苗の塊ごとポリポットに移植して、苗が定着したころに間引きを行う予定です。


ポット育苗培土を使ったポットを16ポット(左から1〜4列)、比較用に草花用培養土に赤玉土を混ぜたポットを4ポット(一番右の列)の、合計20ポット作りました。


【2023年5月21日】
種まきから20日目。間引きをしました。


【2023年5月30日】
種まきから29日目。間引きから9日が経過しました。成長にバラツキがあり、大きくなった苗もありますが、葉が萎れてしまった苗もあります。高温多湿が苦手なのにもかかわらず、強い日差しの下に置いていたことと、水のやりすぎが原因の可能性があります。


元気な苗は、サルビアらしい姿になりました。


こちらの苗では茎が分岐しているようです。


【2023年6月20日】
種まきから50日目。苗によってバラツキはあるものの、定植してもよさそうな大きさに成長しました。


地上部の大きさから考えてかなり根が回っているだろうと思いましたが、取り出してみると根が少ない印象。


株間隔は25cm、18株を定植しました。梅雨の高温多湿に耐えられるのか、観察を続けたいと思います。


【2023年7月2日】
種まきから62日目。雨にも負けず、順調に成長しているようです。


蕾が出てきました。白っぽくて細かな毛に包まれているようです。


【2023年7月15日】
種まきから75日目。猛暑に負けず、立派に成長しました。


花はシソ科らしい形ですね。白とブルーの組み合わせが涼しさを感じさせてくれます。


【2023年8月13日】
花に来る昆虫を調べてみました。
チャバネセセリ。


イチモンジセセリ。


アメリカピンクノメイガ。外来種で、サルビアなどのシソ科アキギリ属が幼虫の食草らしいです。


【2023年8月31日】
種まきから122日目。猛暑に負けず、隣り合う株同士が干渉するほど大きくなりました。定植時の株間隔は、もう少し広いほうが良かったのかもしれません。また高温多湿に負けず、葉や茎を虫に食べられることもなく、病気にも強いようです。同じ花壇に植えてある日々草に負けないほどの優等生です。


【2023年9月15日】
種まきから137日目。切り戻して風通しを良くしました。


【2023年10月22日】
種まきから174日目。秋になっても枯れるどころか次々と花が咲いてきています。花がなくなり寂しくなった花壇を彩ってくれる貴重な存在です。


【2023年11月11日】
種まきから194日目。枯れ始めたので処分しました。
暑さや病気に強く、長く咲き続けるのでお得感はあります。派手な色の花が咲く夏の花壇に、清涼感を出すためのアクセントとして利用するのが良いのかなと感じました。