乙女高原

◆データ
乙女高原/山梨県山梨市
◆登山日
2021年10月2日 晴れ
◆アプローチ
◆歩行ルート
◆メンバー
乙女高原ファンクラブ

今日は乙女高原の自然観察交流会です。道の駅花かげの郷まきおかに集合した9人で乙女高原へ向かいました。

最初に沢沿いのカツラの巨木の近くで下車しました。道路からカツラの木のある沢を覗きこんでみましたが紅葉には早かったようです。そこで今回は沢まで下ることをやめ道路周辺を散策することにしました。


道路沿いではアザミ、セキヤノアキチョウジ、ノコンギクの花が咲いていました。


道路から一歩林内に入ると足元ではハナタデ、タニソバ、ミヤマタニソバ、オオバノヤエムグラなどの小さな花が開き始めたばかりでした。


イケマの実、アケビの実もありました。


次に杣口のトチノキで下車しました。


林縁ではツリフネソウ、カメバヒキオコシ、シロヨメナ、キバナアキギリを見かけました。


また道路に面した日当たりの良い場所では、ナギナタコウジュ、ヤクシソウが目立ちました。


最後に焼山峠で下車しました。絶好の登山日和なので小楢山へ向かう登山客で駐車場は混んでいるだろうと思っていましたが意外と空いていました。


林内では、ハナイカリ、リンドウ、ツルリンドウ、フユノハナワラビの花、テンナンショウ属の赤い実を見ることができました。秋にはあまり散策の機会がなかった焼山峠周辺ですが、植生が豊かさを認識することになりました。


乙女高原への到着が遅くなったので散策は午後からにしました。


夏の間にシカ柵沿いで咲いていたヤナギランはもう白い綿毛をつけていました。


柵内に入ると草原には背丈を超えるまでに成長したススキの穂が風で揺れていました。


森のコースを登って行くとウリハダカエデが赤く色づいていました。日中の気温はまだ高いですが紅葉を見かけると季節は進んでいるのだなと実感できます。


林内ではヤマトリカブトの鮮やかな青紫色やマイヅルソウの透き通るような赤い実に目を奪われました。


展望台に到着しました。残念ながら富士山には雲がかかり裾野しか見ることができませんでした。


ヨモギ頭を経由してブナじいさんに向かうとフクオウソウが一株だけ咲いていました。淡紫色の下向きに咲く目立たない花ですが、光が当たると透き通って輝く姿に惹きつけられてしまいました。


ブナじいさんの周りではオヤマボクチが見ごろでした。


ブナじいさんから展望台に戻り草原のコースを下ることにしました。


結実を迎えた多くの夏の花に代わり、足元にはリンドウやヤマラッキョウがたくさん咲いていました。


葉の縁が白く色抜けして観葉植物のような姿のサクラスミレの葉を見つけました。秋は様々な色の変化をもたらす季節ですね。


ツツジのコース分岐でハバヤマボクチの花に競うように潜り込むカメムシの群れを見つけました。越冬するための栄養を確保するために一生懸命なのでしょう。


草原のコースからツツジのコースへ入ると、この時期すでに花が終わっているはずのマツムシソウ、ツリガネニンジン、ウツボグサ、ニガナ、が遊歩道上で咲いていました。おそらく7月に遊歩道の草刈りを行った際に一緒に刈り取られたことにより、開花のタイミングが後ろにずれたのでしょう。


ツノハシバミの実をみつけたので殻を割って中身を食べてみました。和製ヘーゼルナッツと呼ばれることがありますが、味が似ているのかどうかまではわかりませんでした。


ウメバチソウの花が残っていないかと探しましたが、すでに終わっていました。


グリーンロッジが見えてきたところでシシウドの実に群がるキアゲハの幼虫を見つけました。小さな黒い幼虫と大きく黄色い幼虫がたくさんいましたが、その中に脱皮途中の幼虫を見つけました。 キアゲハの幼虫が脱皮で黒から黄に変化する瞬間を目の当たりにできて感激しました。


グリーンロッジに戻ってからホソバノツルリンドウを見に行きました。環境が変化した場所のため絶滅が心配だったのですが、今年も数株の開花を確認することができました。


今回は天候にも恵まれ、秋の草原を満喫することができました。すでの花の時期は終わりを迎えてしまいましたが、視点を変えて観察するのも面白いと感じました。

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