430MHz/DG7YBN/GTV70-8n

2018年8月23日記載

■はじめに
DG7YBNタイプの、GTV70-8n(※)を机上検討します。必要になったら試作します。

※参考資料
DG7YBN Low NoiseYagis
 http://dg7ybn.de/
GTV70-8n
 http://dg7ybn.de/432MHz/GTV70_8n.htm

■設計データ
今回検討するアンテナのオリジナルデザインは、DG7YBNタイプの、GTV70-8nです。オリジナルのシミュレーションデータをMMANAデータに変換し、シミュレーションを行います。GTV70-8nは高ゲインと高F/Bを優先したデザインのため運用可能なVSWR帯域が狭くなっています。そこでSSB帯(430〜431MHz)専用モデルと割り切り、オリジナルデザインの共振周波数(432.5MHz付近)を、SSB帯のセンター周波数(430.5MHz付近)に変更します。

MMANAでのシミュレーション結果を示します。

【Beam Pattern】
f=430.5MHz


F/Bが高く、非常にきれいなビームパターンです。

【Gain/FB】


高Gainと高F/Bが両立しているデザインです。

【VSWR】
Center=430.5MHz Span=8MHz


Center=430.5MHz Span=1MHz


SSB帯(430〜431MHz)では、VSWR=1.1以下です。

2018年12月17日追記

■製作
実績のある構成しました。
エレメントは、樹脂スペーサを利用して4mmのアルミ棒をエレメントから浮かせて取り付けます。
ブームは、15mmのアルミ角パイプです。

■測定
測定の様子


シミュレーションと実測の比較
【VSWR特性】


■結果
VSWR特性の比較結果を見る限り、シミュレーションに近い共振周波数が得られました。DEを微調整すればさらにシミュレーションに近づけることができるかも知れませんが、実運用帯域(430-430.7MHz)でのVSWRが1.1以下なので今回はここまでにします。

2018/12/21追記

シミュレーションの共振周波数になるようにDEを微調整しました。
【VSWR特性】


次回は、GTV70-7nとゲイン比較を行いたいと思います。

2018年12月23日追記

■アンテナゲイン比較
信号源はAA-600(信号発生器)とGTV70-2m(送信アンテナ)の組み合わせです。


送信アンテナから受信アンテナまでの距離は20mほどです。受信アンテナで受けた信号の強さを無線機のSメータの振れ方の大小で判断します。受信用の無線機の周波数は430.5MHz、モードはFMです。
はじめに基準アンテナを使用し無線機のRFゲインを絞ってS=3付近になるように調整します。次に今回の評価アンテナに交換し、基準アンテナに対するSメータの振れの大きさを相対的に比較します。


■測定
基準アンテナ GTV70-7n
シミュレーションゲイン=12.66dBi (f=430.5MHz、自由空間)


評価アンテナ GTV70-8n
シミュレーションゲイン=13.63dBi (f=430.5MHz、自由空間)


■結果
シミュレーションのゲインの大きさの通り、評価アンテナのほうがSメータの振れが大きい結果となりました。さらにステップATTがあれば定量的な比較ができるでしょう。

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