430MHz/DG7YBN/GTV70-17m

2017年12月12日記載

■はじめに
DG7YBNタイプの、GTV70-17m(※)を試作します。結果が良ければ2本または4本作り、車での移動運用で使用する予定です。

※参考資料
DG7YBN Low NoiseYagis
 http://dg7ybn.de/
GTV70-17m
 http://dg7ybn.de/432MHz/GTV70_17m.htm

■設計データ
今回製作するアンテナのオリジナルデザインは、DG7YBNタイプの、GTV70-17mです。オリジナルのシミュレーションデータをMMANAデータに変換し、シミュレーションを行います。オリジナルデザインの共振周波数は432MHz付近ですが、431MHz付近に変更します。MMANAでシミュレーションを行う理由は、これまで何本もアンテナを作って評価した結果から、MMANAによる設計値と実物値との差異が明確になっているからです。

MMANAでのシミュレーション結果を示します。

【432MHz】


F/Bが高く、非常にきれいなビームパターンです。メインビーム方向以外から到来するノイズなどの不要な信号が抑制されることにより、結果的に目的の信号の明瞭度が上がることになります。

【Gain/FB】


実際の使用帯域(430〜434MHz)で、高Gainと高F/Bが両立しているデザインです。

【VSWR】


430-431MHzでのVSWRを1.1以下にするために、共振周波数を431MHzに調整しました。それでも430-439MHzでVSWRは1.5以下を維持しています。

■製作
2017年12月16日記載。

導波器および反射器を取り付けるための部品です。
廣杉計器の丸型両メネジの黒ジュラコンスペーサの長さ30mm品(AR-430B)を使用します。ボール盤を使って、丸棒の長さ方向に対して垂直にエレメントを通す穴をあけます。コツをつかめばほぼ垂直にあけることができます。


輻射器のアルミフラットバーを取り付けるための部品です。
一辺25mmの樹脂製のL型アングルを利用します。ホームセンターにある汎用品ですが種類によっては角度が90°よりも小さいものがありますので注意が必要です。高速切断機で所望の長さに切り出してボール盤で穴を開けます。


λ/4ラインのN-Rコネクタを取り付ける部品です。
一辺30mmのアルミ製L型アングルを高速切断機で切り出してボール盤で穴をあけます。最後にバリを削りケガをしないように角を落として仕上げます。


コネクタ中心を通す大きい穴は16mmのホールソーを使いました。


DG7YBNスタイルのλ/4ラインを作ります。
N-Rコネクタを取り付けます。コネクタをネジで固定する際に、同軸のシールドをハンダ付けするためのタマゴラグを取り付けておきます。同軸シールドとの接点は均等に割り振ったほうが良いと考え4ヶ所にしています。


調整の手順です。
今回は432MHzで3/4λのケーブルを作ります。

1.N-Rコネクタにフジクラ製5D2Vを取り付けます。取り付けるケーブルは、3/4λよりも少し長め(350mm程度)にしておきます。切断した先はオープンにしておきます。
2.あらかじめ用意しておいた432MHzでλ/2の整数倍の同軸ケーブル(NPコネクタ付き)の片側に先ほど作った調整前のN-Rコネクタ付きケーブルを接続し、もう片側にはアンテナアナライザー(AA-600)を接続します。
3.リアクタンスの符号がマイナスからプラスに変化するポイントが432MHzになるまでケーブル長さを少しずつ切断します。今回は330mmまで短くしたところで432MHzになりました。
4.調整が終わったら同軸の先に丸型圧着端子を取り付けます。
5.最後に丸型圧着端子をショートさせてリアクタンスの符号がプラスからマイナスに急激に変化するポイントが432MHzになっているか念のため確認します。ショートさせて確認したほうが変化点が急峻になり視覚的に周波数が判定しやすいです。結果、丸型圧着端子の接続前後で周波数がずれることはありませんでした。




2017年12月19日記載。

エレメントの切り出しとスペーサへの取り付け
エレメントは4mmのアルミ棒です。MMANAの計算値に対して補正した長さで切り出します。


切り口はバリを取る程度にしておきます。


黒ジュラコンスペーサに切り出したエレメントを通しエレメントの番号を振っておきます。また、輻射器となるアルミフラットバーも切り出しておきます。


2017年12月20日記載。

ブームを加工します。
一辺15mm長さ4mのアルミ等辺角パイプを半分に切断して2分割可能な構造にします。接続部は2枚のL型アングルで挟み込んでネジで固定します。挟み込んだ状態で穴を開けたので接続部のガタツキはありません。


2017年12月21日記載。

ブームに穴をあけます。


とりあえず組み立てました。エレメントに力が加わった場合、回転することによって曲がる力を逃がしていたのですが、逆に簡単に回転してしまうという弊害があったため、今回はエレメントの回転防止のためにスペーサとブームの間に歯付きワッシャを入れてみました。


2017年12月23日記載。

■測定
近くの公園で測定します。

2分割のブームを接続すると全長は4mになります。やっぱりこのくらい長いと存在感があります。長いのでわずかにたわみが見られます。今回は試作なのでブームに15mm角のアルミパイプを使いましたが、中央一点支持の場合には機械的強度を増すために20mm角を用いたほうがよさそうです。


ブームの前と後ろを三脚で持ち上げます。431MHzで共振するように輻射器の曲げ量を調整します。


調整後のVSWR特性です。無事に431MHzで50オームに共振させることができました。


次回は性能比較を行う予定です。

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