アンテナアナライザー AA-600

2015年12月18日記載

シミュレーション通りに動作する八木アンテナを作製するためには、作製したアンテナの特性とシミュレーション結果を正確に比較することが必要になります。そこで今回、アンテナアナライザとして、RigExpert社のAA-600を導入しました。

 

仕様の周波数範囲は、0.1-600MHz。430MHzのアンテナ製作に使用します。VSWR、R+jX、など基本的な測定はできます。操作と結果表示は、本体のみだけでなく、PCでも可能です。PCでは本体でできない細かな設定や、結果の保存ができますので非常に便利です。電源は、充電式の電池、USB供給、どちらでもOKです。

■50オーム終端器の特性
N-TD(東洋コネクター 50オーム 1/2W DC〜2GHz)。
 

リターンロスの結果です。N-TDがNP、AA-600がNJなので直結での測定です。AA-600の測定レンジではほぼ40dB以上です。AA-600もN-TDもどちらもアマチュアのアンテナ製作には十分な性能だと思います。


■1/2波長の整数倍ケーブルの製作と特性
アンテナ調整に必要な1/2波長の整数倍ケーブルを作製してみました。今回製作したケーブルは、基準の波長が1/430MHz、長さは2波長つまり1/2波長の4倍、5D2V(フジクラ製)の両端にNPコネクタを取り付けたものです。
今回は2波長のケーブルを作ります。片側にNPコネクタを取り付けAA-600へ、もう片側にはなにもつけずに測定します。
結果を見ながら同軸を切断していき、リアクタンス(X)の符号がプラスからマイナスに変化するポイント(1/2波長の整数倍)が430MHzでちょうど4個になるようにします。最後にコネクタを取り付けますが、コネクタを取り付けた後でも周波数特性に変化は見られませんでした。


最後に、同軸の先端に50オーム終端器(N-TD)+変換コネクタ(NJ-NJ)を取り付けてリターンロスを測定します。30dB以上確保できていますので問題ないでしょう。


■まとめ
使いはじめて間もないので十分に使いこなしてはいませんが、なくてはならないツールになりそうです。

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