薬師岳、安達太良山

データ 薬師岳/福島県二本松市・1322m
安達太良山/福島県郡山市・二本松市・安達郡大玉村・1700m
登山日 2008年5月2日 晴れ
アプローチ あだたら高原スキー場駐車場(車中泊)
歩行ルート 駐車場-五葉松平-薬師岳-表登山口分岐-安達太良山山頂-牛ノ背-峰の辻-峰の辻コース-勢至平-奥岳自然歩道-駐車場
メンバー 単独

前日(5/1)の磐梯山から下山後、土湯温泉で入浴後に岳温泉へ。温泉旅館街近くのファミリーマートで買出し後、登山口のあるスキー場の駐車場に向かった。安達太良山へ最短で登れるルートは、あだたらエクスプレスと呼ばれるゴンドラに乗って残りの距離をあるく方法ではあるが、案内板に、ゴンドラ始発が8時半と書いてあったので、これでは朝遅い出発となり、天気のことも気になるので、ゴンドラを使わず、ゴンドラの下を通る登山道を登ることにした。

今回車中泊をするためのスキー場駐車場はとても広く、お泊りの車も数台しかいなかったので、夜は静かにすごすことができた。今回は車中泊の装備に気を使ったことと、温泉もよかったのかもしれない。


駐車場出発(5:29)

5時に目が覚め、食事の準備をしていると駐車場に1台の車が入ってきた。数人のパーティーが出発準備を終えると登山道に向かって出かけていった。朝一番で山頂に立ちたかったのに出発の先をこされてちょっと悔しい。でも向こうのペースしだいでは追いつけるかもしれないので気にしないことにしよう。
五葉松平方面分岐(5:41)

奥岳自然歩道は回り道になりそうなので、五葉松平経由で登ことにした。朝早いので寒いかと思いウインドブレーカを着ていたが思いのほか気温が高めのようで汗が出てきた。暑くて汗が流れ出るのはいやなのでTシャツ1枚になった。
ゲレンデ内

しばらくはスキー場のゲレンデ内を歩くことになった。スキーで滑るには丁度よい斜面でも歩いて登ると意外と急に感じる。道がジグザグではなくゲレンデ脇をまっすぐ上に向かって伸びているので余計そう感じるのかもしれない。でもまだ日差しが弱いので、それほど暑くなく助かった。
ゲレンデを抜けると、今度は深くえぐられたような道になった。日陰には雪も多少残っていたが、登りのペースを落とすほどではなかった。
五葉松平付近(6:13)

日当たりがよく見晴らしがよくなってきた。背の低い松の中を登山道が通っている。このあたりが五葉松平なのかな。そんなことを考えながらいいペースで歩いていると、先行者らしき話声が聞こえてきた。どうやら先に出発したパーティのようだ。挨拶して道を譲ってもらったとたんに見晴らしのよい場所に到着した。
薬師岳(6:25)

駐車場を出発して1時間弱、広くて見晴らしのよい薬師岳に到着した。先行者から写真撮影を頼まれたので安達太良山をバックにパチリ。鐘があったのでかるくついてから出発した。
薬師岳を出発

出発するとすぐに、松とシャクナゲ?の多い道になった。植生を守るために時々木道となっているようだが、これはゴンドラで登ってくる人の多さを物語っているのかもしれない。とはいえこの時期残雪が多いので雪の上を歩いているイメージしかないが。
安達太良山のなだらかな山容が近づいてきた。薬師岳で先行者を追い越したので、自分が本日最初の足跡になる。まあ、大げさなものではないが、なんとなく気分がよい。
表登山口分岐と合流(6:56)

南東斜面に刻まれた表登山道と、この地点で合流。ガイドブックを見ると表登山口からここまで3時間くらいと書いてある。あらためて地図を眺めると、安達太良山にはいくつもの登山道があることがわかる。


こんな斜面をみると、ビニールシートをお尻にしいて滑りたくなってきた。でもまだ山頂にたどり着いていないので、あまり余計なことをしていると時間がもったいないのでやめておこう。(おとなになったものです!)
山頂目前(7:26)

雪もなくなり植物の姿もなくなった。ポッコリ盛り上がったところが山頂だろうか。話は変わるが、岩に塗られた白丸の中に赤い丸のペンキマークはちょっと目立ちすぎじゃない。こんなのがいくつもあったら鬼太郎のおとうさんもびっくりだ。
山頂標識に到着(7:30)

登りはじめて2時間、安達太良山山頂に到着。と、思ったがその目の前に飛び出した岩が。地図を見直すと、「乳首」とかいてある、なるほど納得。とりあえずその「乳首」とかいう先端に登って見るか。


乳首先端(7:35)

祠に一礼して景色を満喫。360度さえぎるもののない景観はまさに絶景かもしれない。特に西方面に広がる火山性の山肌の色と残雪のコントラストがすばらしい。遠くは薄く雲がかかっている感じだが、これだけ見れれば十分。
牛ノ背へ(7:54)

さあ下山しよう。同じ道を下るのも手だが、時間は8時前とはいえ8時半のゴンドラで登ってくる登山者とすれ違う可能性が高い。というわけで当初の予定通り勢至平経由で戻ることにした。
峰の辻までのルートだが、沼の平の景色を見ながら歩けそうな牛ノ背を通っていくことにした。


牛ノ背から峰の辻へ

峰の辻へ向かう途中、そり遊びに丁度よい斜面を見つけてしまった。斜度もきつくなくて危険性も少なそうだ。それよりも景色もよくて開放感があるのがよい。
というわけで、斜面を往復3本ほど滑り降りてしまった。でも本当はスキーで降りたいところだ。

#誰もいないこんな場所で、いい年してなににやってるんだろか?


峰の辻(8:27)

ルート案内だらけの峰の辻までやってきた。くろがね小屋経由で下るか直接下るか迷ったが、距離的に短い直接下るルートを選択した。
峰の辻からしばらくは雪の斜面を下る。だんだん日差しが強くなってきてこりゃ日焼けしそうだ。
標高が下がるにつれて安達太良山の姿もみえなくなってしまった。いつもそうだが下山時は気分的にブルーになってしまう気持ちは誰でもそうなのかな。
下るにつれて木々が多くなってきた。ルート上にある木々の枝をよけながら進むことになるが、だんだんそれはそれで楽しいと思えるようになってきた。途中、登りの登山者と行き会った。「天気がいいですね」、いつもながらささいな挨拶ではあるが、心が和む一言である。
雪もなくなりくぼみの道に変化してきた。雪解け水で湿っているのでまともに歩くと泥だらけだ。あまりよいことではないかもしれないが、溝のふちを歩くことにした。
くろがね小屋ルートと合流(9:05)

ずいぶん広い道と合流。広い道はくろがね小屋方面に向かっている。休憩のため腰を下ろしていると、数人のパーティーが登ってきた。もう登ってきたのですか的な話になったが、確かにまだ9時なので、そういわれても仕方がない。
まっすぐでなだらかな道が続くが、このあたりが勢至平というのかな。天気がなんとなくうす曇になってきたようだ。おそらくこの調子ではまもなく山頂はガスの中に違いない。早く出発してよかった。これを、「早起きは三文のとく」、と言うのかもしれない。これからは早起きに勤めよう(無理!)。


途中から馬車道と呼ばれる広い道と狭い旧道に分かれるようになった。基本的には馬車道に対してショートカットするように旧道は通っているようだ。人間様なので迷わず旧道を歩こう(意味不明)。
こんな花がいたるところに群生していたが、はじめてみる花なので名前がわからない。家に戻ってネットでしらべることにしよう。

5/7追記:
昭島のシジュウカラさんより、「ショウジョウバカマ」、と教えていただきました。ありがとうございました。
自然遊歩道(9:40)

ルートは左と右があるが、今回は左の渓谷美を楽しめるルートを歩くことにした。ルート上には、橋やいくつもの滝があり思っていた以上によい場所だ。
自然歩道の入り口まで帰還(9:59)

ホテル裏にある自然歩道入り口までくれば登山は終了。磐梯山で地元夫妻に教えてもらったとおり、安達太良山は期待を裏切らない山であった。それはきっと、関東甲信越の山にはない風景だったからかもしれない。大満足の登山だった。

さて時間は10時、ゴンドラ山頂ピストン組もまだ戻ってきていない時間だろう。これからホテルの日帰り温泉にでも入るのも手だが、この時間ならば東北自動車道を走って那須岳まで行けるかもしれない。思い立ったら吉日、着替えを済ませて出発。

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