磐梯山

データ 磐梯山/福島県耶麻郡猪苗代町・磐梯町・北塩原村・1819m
登山日 2008年5月1日 晴れ
アプローチ 五色沼周辺(車中泊)=磐梯山ゴールドライン=八方台登山口
歩行ルート 八方台登山口-中の湯-お花畑方面分岐-弘法清水小屋-磐梯山山頂
メンバー 単独

今年のうちの会社のGWは5/1から5/6の6連休。めったにない連休なので少し遠くまで出かけてみようというわけで福島県まで出かけることにした。
予定では、5/1に磐梯山、5/2に安達太良山、5/3にのんびり山梨へ、というかなりゆっくりした計画を立てた。

まずは前日の4/30の夜までに五色沼まで入り、付近の駐車場で車中泊することにし、5/1の朝、磐梯山ゴールドラインの開門を待って磐梯山への最短ルートである八方台登山口に向かうことにした。
八方台(6:30)

6時半前に駐車場に到着した時には、すでに三河ナンバーの車から準備を終えた登山者が出かける寸前であった。初めてに山で知らない土地なので先行者がいるのはありがたい。また、登山道は夏道が雪で隠れているはずなので先行者のトレースは精神的に心強い。

登山口を出発(6:36)

朝にもかかわらず雪がしまっていないので軽アイゼンを装着するか迷ったが、とりあえず装着して出発することにした。邪魔なら途中ではずせばよいだけだ。


ブナ林

有料道路の中にあるブナ林なので、人の出入りもそれほど多くなく、荒らされることがないのであろうか、立派なブナ林だ。きっとこまめに手入れもされているに違いない。気温は高めで朝の日差しもよく差し込んで気持ちのよい登山が期待できるかも。
中の湯手前

ブナ林を抜けると正面に目指す磐梯山が見えてきた。天気は快晴、すでに暑くなってきたのでTシャツになって進むことにした。
中の湯(7:05)

登山口を出発して約30分、硫黄のにおいが立ち込める中の湯に到着した。ここまでコースタイム通りなのは残雪登山なのでピッチを上げられないので仕方がないのかな。中の湯という名前から温泉を連想させるが湯気は出ていない。左手奥には廃墟のような小屋と水が湧き出している池(温泉?)があったが、帰りにゆっくり近づいて様子を見ることにして先を急ぐことにした。
中の湯の近くの池(7:11)

中の湯からまもなく左手に雪(氷?)に覆われた池が見えてきた。夏になるとこの付近の様子は今と違う雰囲気を見せてくれるのだろうが、なんて考えたりもした。

さて、池をすぎるとなだらかな雪道もそろそろ終わりだ。標高があがって夏道の存在が不明になってくると先行者のトレースだけが道案内の頼りになる。木々の枝が道に覆いかぶさっている場所や、急斜面のトラバースに気を使いながら注意深く登っていく。
急斜面から雪原へ

トレースは急斜面の先の藪に向かっている。どう考えても道には思えないがその藪の中に吸い込まれていく。藪に突っ込み木々の枝の上を強引に登りながら通過するとそこは見晴らしのよい雪原になっていた。
雪原からお花畑分岐へ(8:01)

上りはじめて1時間半足らず、雪原の目の前に隠れていた山頂がやっと顔を出した。広い稜線なので正直言ってどちらに進んでよいのかわからないが、とりあえず先行者のトレースを追って進むことにした。
時折木々の枝の間をくぐり抜ける必要があったが、雪がすっかりとけるころには数十センチ下の道を歩くことになるのでまっすぐ立ったまま快適に歩けるに違いない。まあ、これが春山残雪登山の楽しみの一つではある。


お花畑方面分岐(8:10)

お花畑方面と弘法清水方面の分岐に到着。地図でみるとどちらでも弘法清水にたどり着くようだ。とりあえず何も考えずに右手の弘法清水方面の道を選んだ。下山はお花畑方面を通ればよいだろう。


弘法清水(8:19)

弘法清水に到着した。エンビパイプから流れ出る水は冷たくて気持ちがよい。水場の前には岡部小屋があったがカーテンが閉められいたので営業はしていないようだ。GWとはいえさすがにこの時期に訪れる人は少ないのだろう。
弘法清水から山頂へ

岡部小屋の前から山頂を望むと大斜面が広がっていた。キックステップで登るわけだが上部にたどり着くまでに何度か休まないと登れなかった。残雪歩きで体力が予想以上に奪われたのか、久しぶりの登山で体が弱ってしまったのか言い訳はともかく情けなの一言だ。
斜面であえいでいると、先行者が元気よく下山してきた。年は自分よりも上だろうが、登山道入り口で10分ほど先に出発したとはいえすでに下山モードとはなかなかの体力の持ち主だ、というよりも自分のペースが遅すぎ!
山頂手前で休憩

山頂に向かう稜線で小休止。深くくぼんだ登山道に残る雪の上を歩いたときに時折股下まで踏み抜くことがあったが、そのおかげで余計な体力を消費してしまったようだ。もう少しで山頂だ、がんばろう。
磐梯山山頂(8:58)

登山道入り口から2時間20分、磐梯山山頂に到着。岩の積まれた山頂には小さな祠があったので一礼。それにしても青空での360度の展望はすばらしい。


山頂で休憩

猫魔ヶ岳を正面に見ながら腰をおろしてまったり一休み。眼下には猪苗代湖を見ることもできた。
例の先行者が本日最初の登頂者だとしたら、おそらく本日2番目ということになるだろうか。結局山頂を後にするまで誰もあがって来なかった。
下山開始(9:21)

踏み抜かないようにと足元に注意しながら下山を開始。雪の下は空洞で気温が高めなので、ズボっとはまり込むこと数回。完全に雪にもて遊ばれているわけだがそれもけっこう楽しい。
小屋前の大斜面でソリ遊び?

斜面を登っているときに考えていた構想を実行することにした。地面に敷くビニールシートを取り出し、おしりの下にビニールシートをしいて大滑降を試みることにした。かかとでブレーキをかけながら勢いよく滑っていくが、これまた子供のソリ遊びのようで気持ちいい。
ただし、あまりスピードを出すと急には止まれないので注意!!!
下で見ていた小屋の前で休憩中の地元の夫妻に笑われてしまった。
弘法清水小屋(9:46)

ソリ遊びを終えてビニールシートを片付けながら地元の夫妻としばし談笑。聞くところによると磐梯山には何度も登っているとのこと。あす安達太良山に登るという話をしたところ、「安達太良山も登ったことがありますが素敵ですよ」、と言っていた。
お花畑へ下山

登りで通ったルートとは一変して、雪がまったくない。ロープで囲まれたお花畑はまだ新芽が出てきたばかりで花は咲いていない。
分岐に到着(9:59)

ルートが合流し、再び残雪の中を歩くことになった。景色もよくて下山するのが名残惜しい。
中の湯目前(10:45)

これから山頂を目指す登山者が続々と登ってきた。「もう下山ですか、早いね」と何度か言われたが、確かにまだ11時前、いつもより行動開始が早かったので得した気分だ。
中の湯が見えてくると、もうすぐという気分になってきた。
中の湯

行きで確かめられなかった中の湯の水加減?を確認しにそばまで行った。下のほうから湧き出しているのは間違いないが、手を入れると冷たい。
小屋も廃屋のようで人の気配はない。
登山終了(11:12)

ブナ林を抜けて駐車場に帰還。駐車している車も増えていた。登山前には元気があったら猫魔ヶ岳にピストンしようと思っていたがその元気はない。
磐梯山から五色沼へ

磐梯山に別れをつげて裏磐梯の五色沼に向かうことにした。沼周辺を散策して、その後、土湯温泉で日帰り入浴で汗を流し、翌日の目的地である安達太良山の登山口のあるあだたら高原スキー場のゴンドラ乗り場に向かった。

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