経ヶ岳

データ 経ヶ岳/長野県上伊那郡辰野町・南箕輪村・塩尻市・2296m
登山日 2007年5月3日 晴れ
アプローチ 中央道甲府昭和IC=伊那IC=羽広集落=仲仙寺駐車場
歩行ルート 仲仙寺登山口-4合目(大泉ダム方面分岐)-5合目-7合目-8合目-9合目-山頂-往路と同じ道で下山
メンバー 単独

今年のGWは久しぶりにゆっくり出来るかと思ったが、連休明けの客ユーザ対応で連休前半は出勤となってしまった。とはいえ折角の連休なので一日くらいは山に行きたいと思い、好天が期待できる5/3に出かけることにした。しかし3日は連休の後半戦初日、むやみに人気のある観光地の近くに向かうと渋滞にはまること必須なので、近場のマイナーな山の中から経ヶ岳を選択した。まあ朝早く出発すれば渋滞に巻き込まれることはないだろう。
登山道入り口(6:45)

中央道の渋滞を警戒して薄暗いうちに家を出たおかげで渋滞に巻き込まれずに7時前に登山口のある仲仙寺までやってきた。登山口の標高は900mほどで山頂が2300m弱なので標高差は1400mほど、いつもなら到着が遅くてあせって登り始めるところだが今回はゆとりをもって登ることができそうだ。今後は早起きに心がけることにしよう。
小さな集落にある登山口の場合、駐車場探しに苦労することがあるが、今回はお寺の周辺には大型バスも止まれるほどの駐車場がいくつか点在していた。詳しくは知らないが、この辺りでは由緒あるお寺なので、大勢の人が来るのだろうか。そういえば山の名前はお経と関係があるなどとガイドブックに書いてあった気がするな。それならばご利益を期待して、と言うわけではないが、儀式として登山の無事を祈って手を合わすことにした。
手を合わせて心機一転、案内にしたがって小道をのんびり歩き始める。今回は標高差が比較的大きいので、最初はゆっくりマイペースで進むことにした。

話は横道にそれるが、私の最近の登山は亀さんスタイル、昔はウサギさんスタイルで、最初から力任せでぐいぐい標高を稼ぐ登り方であった。しかし標高差が1000m以上では後半バテて休憩回数が増えてしまい逆に時間がかかってしまうのではということが懸案になっていた。そのため休憩時間と回数をいかに減らせるか、息が荒くならないぎりぎりのところでいかに長時間歩けるかに気をつけているのだが、なかなかマイペースを保つことができないのが現実である。
4合目(7:46)

駐車場を出て1時間で横川ダム方面と経ヶ岳方面との分岐になっている4合目に到着した。ここまでは基本的に植林された針葉樹林帯で、時折ササが登山道に覆い被さっている場所もあったが、全体的に登りやすい道である。ガイドブック(昭文社、日本200名山を登る上巻)では標高1430mとのことである。

5合目(8:10)

右手奥に青いビニールシートでできた資材置き場?が見えてきたらそこは5合目。きれいに間伐され日当たりもよいが、手入れも大変だろうな。
7合目(8:46)

駐車場から約2時間で標高1915mの4等三角点のある7合目に到着した。ここまでの標高差は約1000m、写真撮影以外で立ち止まることなく2時間歩きつづけたので、とりあえず水分補給のため小休止。先に休憩していた二人の登山者に、天気が良いですね、と一言二言声をかけた。下界では知らない人に声をかけることなどないのに、山では気軽に声をかけてそのまま会話がはずんでしまうことがよくある。それにしてもみんな山ではいい顔をしている。
8合目(9:26)

8合目手前で登山道にも雪が現れてきた。周りの木々に邪魔されずに展望を楽しむことができる。この日は南アルプス、八ヶ岳、中央アルプス、それからわずかに御岳も見ることが出来た。

#結局この先これ以上展望が良い場所はなかった。


8合目〜黒沢山分岐

8合目からは残雪を踏みしめながら登ることになった。一応軽アイゼンは持ってきたが、滑って登れないことはないので装着せずに進むことにした。念のためあまり雪屁に近づかないようにして、久しぶりの紫外線を楽しんで浴びた。天気がよいので日差しが強く、こりゃ日焼けするな。
黒沢山分岐〜9合目

見晴らしの良い尾根が終わると植生はシラビソの樹林帯に変化し一時的に平坦になった。地図ではおそらくこの平坦になったあたりが黒沢山への分岐だろうが残雪のおかげがまったくわからない。雪の状態は比較的しまっているのでめったに踏み抜くことはなかったが、踏み抜いたときには膝丈まで沈みびっくりした。これも春の残雪登山の楽しみの一つでもあったりする。平坦が終わると時折急なところもあるが、アイゼン無しでも軽いキックステップで全く問題なし。わずかな最後の急斜面を巻くように登り切るとそこが9合目だ。
9合目(9:49)

9合目は山頂に至るまでの最後のピーク。ずいぶん山奥にきてしまったという印象だ。でもここまでくれば山頂は近い。次は山頂だ、がんばろう。
9合目〜山頂

目の前に目指す山頂がやっと見えてきた。目標ははっきりしているのでトレースを追う必要もなく適当に歩く。だが油断していると膝まで踏み抜いてしまうことも。良く見ると残雪からササが顔をのぞかせている。笹原の上に雪が積もっていることから全体がスノーブリッジのような状態なのかもしれない。それにしても良い天気だ。寝転がってボーっとしていると気持ちが良いだろうな。


経ヶ岳山頂(10:24)

9合目から一旦下って最後を登り返すと、木々に囲まれた薄暗い山頂に到着。山頂には誰もいなかったが、山頂直下で下山してくる登山者2名とすれ違ったので、私が本日3人目の山頂到着者かな。展望はガイドブックの通りお世辞にも良いとはいえない。静かな山行を好むマニアの山なのかもしれない。とりあえずコンビニで買ってきたおにぎりとパンで早めの昼食にした。まもなく途中で追い抜いた大阪の登山者も山頂に到着したが、景色が悪いから8合目で昼食にするんだといってまもなく下山していった。私はというと、おそらく2度と来ないだろうなと思うともったいなくて、結局11時まで山頂に残っていた。
下山途中、9合目〜8合目

折角持ってきたので山頂で軽アイゼンを装着し、勢い良く下山開始。やっぱりずるっと滑らないので安心して下山できる。ただし調子に乗ってトレースから外れたところを歩いているとズボッと踏み抜いてしまうことが何度かあった。

さて、下山途中には木々の間から御岳を見ることができた。
8合目まで下山すると、先ほどの大阪の登山者がのんびり弁当を食べていた。八ヶ岳や南アルプスそして中央アルプスを眺めながらの昼食は格別だろう。
仲仙寺帰還(13:37)

登山の下りで使う筋肉は平地でめったに使わない筋肉なので、情けないことに長い下りでかなり足に負担をかけてしまったようで筋肉はパンパンだ。こりゃ間違いなく今夜と明日は筋肉痛だ。

予定では翌日もどこかの山に登るため登山口まで移動して車中泊の予定だったが、目的地がはっきり決まっていなかったこともそうだが、何よりもエネルギーを使い果たしてしまったのでこのまま帰宅することにした。

TOPに戻る