八方睨、戸隠山、九頭龍山

データ 八方睨/長野県長野市・1900m
戸隠山/長野県長野市・1904m
九頭龍山/長野県長野市・1883m
登山日 2006年7月30日 曇り
アプローチ 甲府昭和IC=上信越道信濃町IC=県道36号=戸隠奥社入り口駐車場
歩行ルート 戸隠奥社入り口-戸隠神社奥社-五十間長屋-百間長屋-蟻ノ戸渡り-八方睨-戸隠山-九頭龍山-一不動-戸隠牧場-(タクシー相乗り)戸隠奥社入り口駐車場
メンバー タッキー

戸隠奥社入り口(8:41)

ここ最近は仕事で週の大半を県外で過ごしており、週末に甲府に戻るという生活パターンが続いている。本来ならば土曜日に山に登って日曜日にゆっくり休むというパターンが理想的だが、金曜日深夜に帰宅して土曜日に山に出かけるのはあまりに忙しすぎる。というわけで今回は梅雨明けを目前の日曜日に山に出かけることにした。今回登る山だが、北信五岳の最後の戸隠山に登ることにした。ネットやガイドブック情報によるとクサリ場が多く、蟻ノ戸渡りと呼ばれるちょっと危険な岩場があるらしい。この緊張感を一人で味わうのももったいない?ので、最近筋トレをはじめたタッキーを誘うことにした。
参道の杉並木

戸隠奥社入り口駐車場は観光バスが何台も駐車できるくらい広い。しかしまだ朝早いのか、駐車場はガラガラで観光客はほとんどいない。入り口にある売店もまだ準備中のようだ。付近にはちょっとガスがかかっているが雨は降りそうにない。鳥居をくぐって先が見えないほど長く真っ直ぐな参道を歩き始めるが、道の両脇を固めるようにそびえる杉の木がでかい!二本の杉が複雑に絡み合って片方を飲み込むように成長している木もあり生命力を感じる。
戸隠神社奥社(9:13)

奥社まできたら、境内の階段をそのままのぼり、一礼してから戸隠山登山道方面にもどる。登山道入り口には登山計画書の窓口とテントがあったが、まあ日帰りだから登山計画書を出す必要もないだろうと思って無視して先に進んでいたら、テントの住人らしい年配の人に呼び止められた。「おーい、登山計画書だしたかい?」、と呼び止められたので一通りの情報を書くことにした。
戸隠神社奥社〜五十間長屋

登りはじめから急な登りで、筋トレで鍛えたタッキーのペースについていくのが精一杯。あえぎながら登っていくとまもなくクサリ場が現れ、それ以降も何度もクサリ場を通過することになった。もちろん今までもクサリ場がある山に登ってはいるが今回は通過頻度が多いかも。
五十間長屋(9:57)

巨石が長屋の軒下のように長く出っ張っている場所に到着した。小さな看板には五十間長屋とかいてある。ここから岩の壁を右手に見ながら進んでいく。岩肌にも山野草がちらほら見えるが、過酷な環境でよくも花を咲かせているものだと感心する。


百間長屋(10:04)

五十間長屋からまもなく今度は百間長屋と呼ばれる場所に到着した。先ほどの五十間長屋よりも確かに長さが長いがさすがに百間はないだろうな。百間長屋を通過すると右手の垂直の岩壁にクサリがぶらさがっていた。良く見るとクサリの上部先には穴があり、クサリを使って登って様子を見ることができるらしい。ザックを下ろして登攀を試みたが、クサリが左右にゆれて思い通りにならなかったためすぐに断念した。クライミングなどはかじったこともないので今後の課題だ。
クサリ場

百間長屋をすぎると、長めのクサリ場があらわれる。崩れやすい岩場を垂直に登り、さらに横に歩くような場所もあり、スリルがあってなかなか楽しい。普段体験しないシチュエーションなので頭で考えるようになかなか手足をスムーズに運べないのがちょっと悔しい。たぶん昔に比べて体重が増加しているせいかもしれないな。自分より10kg以上軽いタッキーはスイスイ登っていくが、まったくうらやましい限りだ。
鏡池

標高が高くなるにつれて見晴らしがよくなってきた。時折ガスの切れ間から鏡池方面を望むことが出来た。
蟻ノ戸渡り手前のクサリ場(10:40)

何度もクサリ場を通過しているうちに登り方に慣れてきた気がする。周りの草木が少ない場所でまわりの景色が良く見えるようになってくると、クサリ場で下を振り返ったときの恐怖感もまた格別だ。
蟻ノ戸渡り(10:46)

いよいようわさの蟻ノ戸渡りだ。濃いガスがかかっていてすぐ下が良く見えないのでがけ下の切れ落ち具合が良くわからない。とりあえずクサリがあるので、つかみながら進めば安心だ。ためしに細くなった部分を手放しで数歩立って歩いてみたがさすがに怖い。岩の右側や左側を交互にまたぎながら通過するわけであるが、場所によっては岩を馬乗りになって前進するという情けない状態で通過してしまった。
剣ノ刃渡り(10:49)

手を離したら一巻の終わり、という自己責任を感じながらなんとかクリア。後ろからくるタッキーを余裕の表情で迎えたいところだったが、無事通過できたことの安堵感でそんな余裕はなかった。
八方睨(11:02)

蟻ノ戸渡りからわずかに登ると八方睨に到着。あいにくガスが立ち込めていて回りは全く見えない。西には西岳に向かう下りの道が続いていたがガイドブックや登山口での情報では通行禁止らしい。岩登りの自信がついたらいつかは制覇してみたいな。
ここまでくれば戸隠山は目前なので、ちょっと休憩。
戸隠山山頂(11:12)

八方睨から気持ちの良い稜線歩きを楽しんでいると、まもなく山頂に到着だ。登山道の通過点のようなせまい山頂には、木の標柱が1本立っているだけでちょっと寂しい。これじゃあ八方睨のほうが広くていいかも。とはいえこちらのほうがわずかに高いので戸隠山の最高点ということか。
ガスが切れた瞬間には昨年登った高妻山方面が見えた。とりあえず目標達成、パンでも食べてゆっくりすることにした。
戸隠山〜九頭龍山

昼食後、ガスの晴れるタイミングを見ながらあたりの写真撮影をして、山頂を出発した。右手が崖で切れた稜線沿いのアップダウンをすすむ間には、たくさんの山野草を見ることが出来た。晴れていれば戸隠牧場方面が良く見えるのだろうな。
九頭龍山?(12:22)

何度かアップダウンを繰り返してはいるが、一向に九頭龍山との標識が出てこない。登山道脇に30センチ四方の十字が入ったコンクリートの板があったが、これが目印か?
戸隠牧場(14:13)

稜線歩きから下りになりしばらく歩くと見覚えのある見慣れた小屋が見えてきた。昨年高妻山に登ったとき通過した一不動小屋に再会できてちょっぴりうれしい。高妻山との合流点である小屋からは登山者が多くなってきた。多くが高妻山からの下山者で、登山ツアー客も多かった。必然的に滝付近のクサリ場では安全のため待ち時間が多くなったが、急ぐ必要もないのでゆっくり下山することにした。
牧場から戸隠神社の駐車場までは、一不動で出会った登山者とのタクシーの相乗りで帰還した。

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