東館山、寺子屋峰、裏寺子屋山、岩菅山、裏岩菅山

データ 東館山/長野県下高井郡山ノ内町 1994m
寺子屋峰/長野県下高井郡山ノ内町 2130m
裏寺子屋山/長野県下高井郡山ノ内町 2085m
岩菅山/長野県下高井郡山ノ内町 2295m
裏岩菅山/長野県下高井郡山ノ内町 2341m
登山日 2006年7月15日 雨のち曇り
アプローチ 甲府昭和IC=上信越道信州中野IC=志賀中野有料道路=志賀草津道路=東館山ゴンドラ乗り場
ゴンドラリフト乗り場=東館山頂
歩行ルート 東館山頂-寺子屋山-赤石山分岐-ノッキリ-岩菅山-裏岩菅山-岩菅山-ノッキリ-アライタ沢-一ノ瀬スキー場-東館山ゴンドラ乗り場
メンバー 単独

折角の3連休だというのに天気予報を見ると曇りか雨マークばかり。梅雨明け前は毎年こんな天気なので別に珍しくはないが、平日は比較的良い天気なのに休みになると天気が悪くなるのは納得がいかない。特に今年は仕事がハードなので、休日がいっそう貴重に感じられるのでなおさらだ。

さて今回のターゲットだが、当初は甲信越百名山の頚城山塊エリアで登り残している戸隠山に登ろうと思っていたが、天候が良くなさそうなのでお手軽に登れそうな岩菅山に登ることにした。
東館山ゴンドラリフト(この写真は下山後に撮影したものです)

朝5時過ぎに起きて近所のコンビニで朝食と昼食のおにぎりとパンを購入し、甲府昭和ICから高速へのり長野方面に向かった。ここ最近の平日の忙しさで疲れがたまっているのか体が重い。まあ急ぐ必要もないので途中でガソリンを入れたりしながら信州中野ICまでのんびり走ることにした。
高速を下りて志賀高原に向かう100円の有料道路を通って案内どおり広い道を進めば志賀高原だ。それにしてもオリンピックが開催される以前は志賀高原にスキーに行くのは一苦労だったが、道がこんなに広く便利になったとは驚きだ。
さて問題の天気だが、東館山ゴンドラリフト乗り場すぐ横の駐車場に車を止めたころには小雨が落ちてきた。「行くのやめようかな」との気持ちもあったが、年配の登山団体がリフトに乗り込むのを見たら、行かずにはいられなくなった。


東館山ゴンドラ駅終点、東館山頂(9:38)

片道切符は800円、往復切符はさすがに必要ないだろう。冬はスキーでゴンドラに乗る機会は多いが、スキーを持たずに乗るのは個人的には違和感がある。上に向かうにしたがってガスと小雨で視界が悪くなってきた。6分ほどで山頂駅に到着し、早速表に出るがどうやら霧雨のようで雨具を着るほどでもなさそうだ。山頂駅前の高山植物園には無理やり寄せ集めたようなコマクサなどの高山植物が花壇の中に植えられていた。


寺子屋スキー場ゲレンデ〜寺子屋山

植物園を少し下って、スキーコースを歩くことになった。寺子屋スキー場のゲレンデは広くてガスがかかって見通しが悪く、踏み後を見失うと迷いそうだ。ゴンドラ駅には何人かのグループがいたが、前にも後ろにもだれもいないことから考えると、どうやら目的地が違うようだ。天気が悪いからそのまま下山しちゃったのかな。さて肝心の
寺子屋山方面の案内だが、なだらかなスロープを登りきった右手にあった。
寺子屋山(10:08)

寺子屋山方面入り口から数分で寺子屋山山頂(2126m)に到着した。木々に囲まれた山頂は寂しい限りである。冬はスキーでにぎわうだろうが夏のスキー場はどこでもこんな感じだ。今日は雨模様なので寂しさに拍車をかけているのかも知れないな。
金山沢頭(10:21)

金山沢頭は赤石山との分岐にもなっていた。どうやら北に向かうと赤石山らしい。シラビソの樹林帯歩きが続いていたのであまり気づかなかったが雨が本降りになってきた。仕方がないので久しぶりに上下に雨具を着て土砂降りの中を進むことにした。
金山沢頭〜のっきり

シラビソの樹林帯をぬけると花の咲く尾根道になった。前方には岩菅山らしきものが遠くにみえる気がするが、ガスがかかっていて良く見えない。道はぬかるんで滑りやすいし、足元はすでに泥だらけだ。
のっきり(11:12)

のっきりまで来ると急に天候が回復してきた。ここまで標高差はあまりないとはいえ細かいアップダウンの繰り返しと雨の中という精神的な苦痛のため思ったより疲れてしまった。もう雨の心配はなさそうなので雨具の上だけ脱いで、空腹を抑えるために軽くパンをかじりることにした。
休憩していると、アライタ沢方面から大勢の声が聞こえてきた。どうやら中学生の集団登山のようだ。引率の方は大変だろうな。


のっきり〜岩菅山山頂

のっきりからは山頂まではさえぎるものがない尾根だ。雲の切れ間からは青空ものぞいている。山頂までは急な登りだが、のっきりで出会った集団登山の前のグループを追い越すことにした。追い越す際、礼儀正しく挨拶してくるのは良いことだがこちらは一人、挨拶返しも大変だ。少年らにバテバテの姿を見せまいと追い越すまで休まず登るが、下手をするとみんなのお父さんと同年代、というハンディーは越えることが出来ず山頂直下ではバテバテになってしまった。
岩菅山山頂(11:48)

きつい登りを登りきるとそこは山頂、案外広い山頂には、石碑や石の祠、奥には避難小屋もあった。ハンディー機でアマチュア無線をやっている人もいたが、さすがにロケがよいのか結構呼ばれているようだった。


岩菅山山頂の様子

集団登山の先頭グループはすでに到着し弁当を食べている。ちょっと騒がしいので雰囲気ではのんびりできそうにないと判断し、そのまま裏岩菅山に向かうことにした。


岩菅山山頂〜裏岩菅山

ほとんどの人が岩菅山までで、きっと裏岩菅山まで足をのばすことがないのだろう、一変して静かな山歩きとなった。時折集団登山の一部の元気チーム?が裏岩菅山から戻ってくるのに出会うだけだ。さすが元気が有り余っているのか、挨拶も声がでかく気合が入っている。こちらも年甲斐もなく挨拶するとさらにでかい声で挨拶してくる。いいよいいよ、社会人になってもそのくらい元気なままでいてください。
もうすぐ岩菅山山頂

先ほどまで降っていた雨でぬかるんだ道はぐしょぐしょで、泥が登山靴の裏に張り付いてグリップがきかない。特に下りは注意しない尻から転んでしまいそうだ。ぬれたハイマツ帯を何度かくぐりぬけたが、びしょびしょになり気持ちが悪い。それにもまして雨上がりに活発に活動する虫たちが寄ってきて素肌の部分を刺しているようでなんだかチクチクする。良く見ると刺されて膨らんでいる場所から血が出ている。こいつ、かなり刺しやがったな、と文句をいってもしょうがない。まあ、虫はいやだがイワカガミをはじめたくさんの花が咲く尾根なので、ぜひ訪れてほしい場所である。
裏岩菅山山頂(12:30)

岩菅山から歩き始めて30分強、アップダウンが多いのでほぼコースタイム通りの時間がかかってしまった。「裏」という言葉がふさわしいほど寂しげな山頂で簡単な看板があるだけだ。その看板には秋山郷まで400分と書いてある。晴れていれば烏帽子山、秋山郷方面がみえるのだろうけれど、ガスがかかって見ることが出来ない。山頂では後からだれもこないのをいいことに、昼食中にぬれた雨具たちを大きく広げて乾かした。相変わらずハエのような虫が多く、広げた雨具に大量に集まっている。結局滞在中誰も山頂に来なかった。


岩菅山山頂〜のっきり〜アライタ沢

帰りはのっきりからアライタ沢方面に下りることにした。というのも岩菅山山頂でアマチュア無線をやっていた人が岩菅山山頂から丁度下山するタイミングで、その人がアライタ沢へ向かうということなので一緒についていくことにしたわけではあるが。
下山をはじめて気づいたが、結構整備されていて歩きやすい道だ。アライタ沢の橋の袂では石畳の上を流れる美しい清流を見ることができた。その後細い水路にそってほぼ平坦な道を歩くことになった。途中水場があり、疲れた体にはありがたい。
一ノ瀬スキー場ゲレンデ(16:03)

アライタ沢ルートは思ったより距離があり疲れてしまった。一ノ瀬スキー場に出たときにはほっとしたが、ここから車を置いてある東館山ゴンドラ乗り場までいかなければならない。車だとすぐだろうけれども、歩くとなると結構な距離だ。スキーシーズンならばリフトを乗り継いだり、バスの本数もたくさんあるだろうけれども、この時期はバスも期待できそうにない。仕方なく車道をトボトボ歩くことにしたわけだが思ったとおり遠いぞ。
車道、ゲレンデ内、などなどを駆使し出来るだけ近道をしたつもりだったが、結局車に戻った時には17時前だった。

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